地味な努力を積み重ねる
大きな夢や願望をもつことは大切なことです。
しかし、大きな目標を掲げても、日々の仕事の中では、一見地味で単純と思われるようなことをしなければならないものです。
したがって、時には「自分の夢と現実の間には大きな隔たりがある」と感じて思い悩むことがあるかもしれません。
しかし、どのような分野であっても、素晴らしい成果を見出すまでには、改良・改善の取り組み、基礎的な実験やデータの収集、足を使った受注活動など、地味な努力の繰り返しがあるのです。
偉大なことは最初からできるのではなく、地味な努力の一歩一歩の積み重ねがあってはじめてできるということを忘れてはなりません。
私は、地味な努力を積み重ねることをたいへん大切に考えています。
どんなに偉大なことも、地味な一歩一歩の努力の積み重ねでしか達成できないと考えているからです。
人生において一つの仕事を成し遂げようとした場合、ジェット機のように簡単に目的地に着ける便利な乗り物はないのです。
地味な一歩一歩を積み重ねていくしかありません。
そうと分かってはいても、人は「人生をよりよくしたいと思っているのに、今やっているような地味な仕事をコツコツとやっていてもどうにもならないのではないか。こんなことで本当に幸せになれるのだろうか。」と焦り、自分の描く目標と現実との間に大きな隔たりを感じて悩んだりしてしまうものです。
私自身、実際に悩んでいます。会社をもっと立派にしたいのに、今やっていることは非常に地味な仕事の繰り返し、目の前に横たわる問題を一つ一つ片付けていくという、こんなことを来る日も来る日もやっていたのでは会社を大きくできるわけがないと、思い悩んでいるのです。
それはまさに、賽の河原の石積みのように、一つ積んではまだ次の石を積む、という地味な作業の積み重ねです。
しかし、それを繰り返しているうちに、周りに部下や同僚が集まってくると信じています。
その人たちにも一つ一つ積んでいってもらい、またその人たちの部下にも積んでもらう。
そうすると、会社が大きくなっていくに従って末広がりに仲間が増えていき、積む石はそれぞれ一つずつでも、同時に10人、いや、100人が積むような会社になっていきます。
1人がやれる仕事というのは知れていますが、大勢が一致団結して取り組むことによって、またそれを続けていくことで、やがては偉大なことを成すことができる。
そのことに私は気づいたのです。
コメント
川邉さん
(2015/07/14 16:28)
千里の道も一歩からというし、地道な努力抜きに成功を収めることができないのは当然であると感じる。
しかし、みんながみんなこの道をまったく同じ歩幅で歩き通すことができるだろうか?
一晩中休まず歩き続けることができる人もいれば、数㎞おきに休憩を挟まねばならない人もいるはずだ。
そういった個人差も踏まえたうえで、各々が自分にとっての最大の歩幅で地道に努力し続ける必要があるとは思う。