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第099回目

場数を踏むことで真の自信と勇気を作る

立派な社会人になるためには、「勇気」は不可欠です。
そのことを、私は一番館という会社の経営に携わって思い知らされました。

私は、小学校の頃は運動神経がよかったので、水泳は学校で一番速くて、野球をすればキャプテンに任命され、生徒会ではクラスから指名されてやむなく立候補すると野球がうまかったので他の学年にも名前が知られていたので当選してしまう小学生でした。
しかし、私は大変小心者で何事も穏便に済ませたいと考えるタイプだったため、みんなを引っ張っていくには大変不向きでした。

中学生になると、野球部の先生から野球部に入るように勧められましたが、私は気持ちが弱いので厳しい野球部ではやっていけないことが分かっていたのと丸坊主が嫌でしたので野球部には入らず、バレーボール部に入部しました。
案の定、中学2年の夏にキャプテンに命じられ、キャプテンは練習メニューを決めるのですが、きついメニューを作るとみんなの顔がしんどそうになるので、楽なメニューを作ってしまうようなキャプテンをしていました。

そんな楽なメニューを作り、ゆるい練習をしているのを女子のバレーボール部に内部告発されて(罰として男子バレーボール部全員丸坊主にするはめになり)、良かれと思い楽な練習メニューを作ってしまったがそれはぜんぜん後輩のためにはならず、吹田市ではなく大阪府でも優勝争いができるチームを作るために厳しい練習メニューを作るほうが後輩のためになると、「小善(しょうぜん)は大悪に似たり、大善(だいぜん)は非情に似たり」という言葉を教えてもらいました。

今考えると、中学生の頃に立派な社会人になるための考え方をスポーツを通じて教えてもらい、少しずつ変わっていくきっかけをいただいたように思います。

そこから少しずつ成長しながら社会人になり、経営者になっていろんな方とかかわっていると、腕に多少自信があるという人は大体気が荒くて向こう気も強い。
そのために最初は成功されるのですが、しなくてもいい喧嘩をし、強引に仕事を進めて結局失敗するというケースをたくさん見てきました。

反面、小心者で恐る恐る事業を発展させてきた私が残っている。
その時、従業員や経営者に必要なのは、そのような蛮勇(ばんゆう)ではなく「真の勇気」なのだと気づきました。

そのためには、従業員や経営者には「怖がり」という資質がどうしても必要となります。
お金を借りるにしても、事業を展開するにしても、何をするにしても小心で、最初はビビってしまうようなタイプの人が、経験を積んでいくことによって、つまり、「場数を踏む」ことで自信と度胸を身に付けていく。
そのような人こそが、真の勇気を持った人、強い人なのだと気づきました。

そう考えた私は、最初から度胸がすわっていて喧嘩っ早いという人や自分を過剰評価している人は採用しないようになりました。
ビビリで怖がりだという人を選び、その人物に場数を踏ませながら、自信と勇気を身に付けさせていきたいと考えるようになりました。

従業員さんには、自分自身の過小評価でもなく過剰評価でもない評価をし、自分の課題を的確に見つけ、ひとつずつ壁を乗り越えて真の自信と勇気を身につけていただきたいと考えております。

コメント

川邉さん

(2015/09/20 14:19)

>自分自身の過小評価でもなく過剰評価でもない評価

身の程を知るということは簡単そうに見えて実はとても難しいことだと思う。
過剰評価も、過小評価も、ともに思わぬ事故の元となりうる。
常に冷静な目で自分自身(とその実力)を見つめるよう意識しなければならないのだと感じた。


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