社用車の使用にもけじめが必要
営業担当になり会社のコアな人材になってくると、社用車を割り当てて行動してもらうことになります。
何か社用で必要が生じた場合、他の人も社用車を使うことが多々あります。
以前、このようなことがありました。
ある営業担当者が定時になって帰ろうと思い、裏の駐車場に車がない。
「営業担当者はきっと遅くまで仕事をするだろう。」と思った総務の人が、ほかの用件でその車を使っていたのです。
営業担当者が「帰ろうと思ったのに、車がないじゃないか。誰が乗っていったのだ。」と言うと、「総務の○○さんが使っています。」という答えが返ってくる。
それを聞いた営業担当者は、「オレの車を使った!」と、ものすごい剣幕で怒鳴り出したのです。
総務の○○さんは大変慌てていましたが、報告を受けた私は、ルート担当者にこう言いました。
「営業担当者だから車が付いているのではないのだ。営業担当者ともなれば、四六時中有意注意で、ど真剣に物事を考えなければならない。そんな中で、電車に乗ろうかとか、くだらないことに気を遣わせるより、その間も仕事のことに専念できるように、車を用意しているのだ。定時で帰るような男に、それも、総務の○○さんがたまたま車を使ったくらいで激怒するような、その程度の男に、車を付けているわけではない。」
そう言って、私は懇々と言い聞かせたのです。
社用車の目的とは何なのか。
世間では、「営業部長だから」あるいは「主任だから」当然の権利だ、という解釈なのだろうと思います。
しかし、そうではないのです。
本来は、「この人はこの会社にとって重要な人物で、出退勤時であろうと緊急の仕事の電話が入ってくる事もあり仕事のことを真剣に考えてもらうために社用車に乗ってもらっている。」ということなのです。
一般に、サラリーマンで出世し、会社の車がつき始めると、車が付いたということがもうステータスになるわけです。
大変名誉なことだと本人も喜ぶし、また奥さんも喜びます。
そして、たまには奥さんもプライベートでその車を使ったりするようになります。
しかし、若い方からみると一種の役得に見えるのでけじめをつけておかないといけないと考えているわけです。
コメント
小泉社長
(2015/08/10 12:24)
第81回目《社用車の使用にもけじめが必要》はいかがでしたか?
会社のコアな営業スタッフには、乗用車を支給しています。
しかし、弊社から支給する乗用車は荷物が載る1BOX(ボクシーやアルファード)・ステーションワゴン(エスティマ)などになります。
直行直帰が増えてきて、会社を代表して地域のボランティア活動に参加し始める頃から商用車ではなく乗用車を支給します。
早い人で30代~遅い人でも50代になると、遊びもボランティアも営業の一環になってきます。
また、学生時代からの友達も役職がついてきて、気の知れた友達と仕事の付き合いに発展することもあります。
このようなステージになってくると会社から乗用車くらいは支給しようということになります。
川邉さん
(2015/08/21 18:43)
社用車はあくまで社用車なのであって、営業担当に割り当てられたものだとしても、その車は会社全体の持ち物なのだから、エピソードの中に出てきた営業担当の男性が総務の人に向かって激怒したというのはおかしな話だと感じた。
この人のようになってしまうと、プライベートと仕事との区別を付けられず、いつか大きなトラブルを引き起こすことになるのではないかと思う。
油谷さん
(2016/05/24 16:14)
社用品を私物化する人に良い仕事はできないでしょう。
なぜなら自分をコントロールする力がないと感じられ作業しかできない人材だから。
小泉社長
(2017/04/30 03:03)
弊社は零細企業の為、福利厚生が少ないです。
従業員満足度(ES)福利厚生の一環として、社用車を個人的な荷物の運搬や家族サービスに使ってもらって構わないと考えております。
これまでの例としましては、ご両親の通院に利用してもらったり荷物の運搬に利用してもらったりしました。
いずれも仕事で車を使わない日であったので利用してもらいました。
規律には厳しいけれども、温かみのある企業を目指していきます。
前田さん
(2019/01/26 15:07)
会社のものを自分のものと勘違いしないように、また誤っても持って帰ってないかなど気をつけて、扱いたいと思います。