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第123回目

中村天風氏の「明るく前向きに」

中村天風さんは、次のように言っておられます。

「自分には輝くような未来が待っているのだ、素晴らしく明るくて、幸せな人生が(ひら)けていくのだと、それをただ1点、建設的に、ポジティブに、前向きに思い、明るく人生を考えなさい。決して陰々滅々(いんいんめつくりかえし)とした暗い思いを持ってはなりません。」
天風さんがひらかれた天風哲学はたいへん深遠なものですが、我々凡人に対しても分かりやすいように、「明るく前向きに考えていきなさい。」と、単純な言葉で(さと)しておられます。

また、「陰騭録(いんしつろく)」という中国の書物に「人生はあらかじめ決まっているものではない。たしかに人間には運命というものがあるかもしれないが、それは宿命ではなく、変えようと思えば変えられるのだ。」その説明として、袁了凡(えんりょうぼん)という人が巻きごとを思うように心がけたら、運命が良い方向に変わっていった、人さまに善かれかしと思い、そう過ごすことによって素晴らしい人生を送れるようになった、と説明しています。

こうした話からも、「考え方」とはたいへん大事なものであり、それが自分の人生、運命を決めるのだと思います。
ぜひ、この人生の方程式を信じ、そして実践していただきたいと思います。

■「陰騭録」のあらすじ
袁了凡は代々学者の家に生まれ、幼名を「学海(がくかい)」といい、将来医の道に進もうと考えていた。
ある時、(こう)という不思議な老人が家を訪れ、学海少年の将来の職業や寿命などを予言する。
そして、予言のとおり科挙(かきょ)を志す。
その後、身の上に起こったことがことごとく孔老人の言うとおりになっていったので、学海は徹底した宿命論者となっていた。

役人になった後に、棲霞(せいか)山中に以前から教えを請いたいと思っていた雲谷禅師(うんこくぜんじ)を訪ねる。
雲谷禅師にこれまで人生の話をすると、孔老人の宿命論のままに生きようとする学海の姿勢を大馬鹿者と叱咤(しった)し、人は自らの力で立命できると語る。
彼は禅師の話に強く感動し、その教えに従い、徳性(とくせい)(道徳をわきまえた正しい品性)を養い、善事(ぜんじ)力行(りっこう)(真摯に取り組むこと)し、多くの陰徳(いんとく)(誰も見ていないところで徳を積むこと)を積んだ。

すると、孔老人の予言は段々と当たらなくなっていった。
寿命は53歳で死ぬと言われていたが74歳まで生き、子に恵まれないと予言されていたが一子天啓(いっしてんけい)(天の導きにより子を1人授かること)をもうけることができた。
学海は「了凡(りょうぼん)」と名を改め、大きくなった息子に自分の人生を語り聞かす。

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