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第221回目

責任者は現場ですべてに臨機応変に対応しなければならない / その場その場で注意する

学校の先生は一般的に「生徒に向かって教えを垂れる」という形をとりますが、弊社の責任者は目線を同じ方向に向けて、全ての仕事は「経営者も責任者も従業員と共に学んでいる」というスタイルをとります。

こうすることが入ってきた新入社員との心の繋がりが早くできる秘訣ではないかと思います。

真面目でおとなしいタイプの責任者は、牽引役を果たすべきか、後押し役を果たすべきか、見守るような待ちの姿勢でいくべきか分けだがるのですが、そんなものではありません。
そのすべてがいるのです。

よくコンサルタントの人たちは、「社長が何でもかんでもやるのが問題だ。だから、人が育たないのだ。権限を委譲しなければ、人は育たない。」と言いますが、そうではありません。
たしかにコンサルタントの人たちが教えてくれるトップマネジメントのあり方は、心理学などを加味したものでしょうが、それは机上でつくられたものであって、実戦はそんなものではありません。

竹刀(しない)を使って教える町道場の剣法は、実際の斬り合いでは役に立たないと言いますが、それと同じです。

私も昔、人の怒り方、注意の仕方について、経営者研修や管理職研修で注意を受けました。
「事務所であれ製造現場であれ、みんながいる前で部下を怒ってはいけません。そんな怒り方をすれば、その人は自尊心と名誉が傷つけられ落胆します。場合によっては、注意されたことを直すどころか、あなたに反発します。いや、憎しみ・恨みを買うかもしれません。怒る時には別室にでも呼んで、人のいないところで注意をしなければいけません。」
アメリカ的な心理学に基づいて、私にそう言うのです。

ところが実際にリーダー(責任者)をやってみると、こうした寝言みたいなことはやってられません。
今問題だから、その時に注意するのであって、それをグッと飲み込んで後で注意するようなやり方では、仕事が進みません。

まして、それをいつまでも覚えていられるくらい暇な会社ではないのです。
思い出して、「実は、3時間前の話だが…」「昨日の、あの話だが…」「1週間前の件だが…」と言ったとしても、怒られる方だってピンときません。

今失敗した、問題を起こした時に「コラッー!」とやるから、言われた方もビクッとして「すみません。分かりました。」と言うのです。

それを後で呼んで怒りなさいなんて、注意にもなりません。
そういうことを、コンサルタントの人は教えるわけです。

つまり、ある時には牽引役でなければならないし、ある時には後押し役でなければならないし、ある時には見守らなければならない。
リーダーシップとは、まさに臨機応変なのです。

先ほどのコンサルタントの注意の仕方もそうですが、そんなものは実際の現場、修羅場ではできるわけがないのです。

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