強く持続した願望は実現する
大卒の社員などは卒論などを書いて、通説に反対意見を述べる練習をしていますから、すぐに反論してきてなかなか前進しません。
ですから、いかに持続した強い願望というものが必要か、ということを私が説明する時も、理屈をこね回して話をしています。
しかし、世界中の成功者の多くが口にすることは、この「心に思った通りになる」ということなのです。
逆に、「心に思わない(考えていない)ことは実現しない」ということになります。
成功ストーリーを読めば、ほとんどがこのことに帰結しています。
また、宗教でも、たとえば仏教の場合、「あなたの周辺に起こることは、全部あなたの心のままなのだ。」と説いています。
そして、「もし今あなたが不幸な境遇にあり、人生がうまくいかないとすれば、それは全てあなたの想念、あなたの思いがそうさせているのだ。」と戒めるのです。
つまり、強く持続した思いが実現するということは、普遍的な真理なのです。
潜在意識を使うか使わないはそのプロセスのひとつでしかなく、「どうしてもこうありたい」と願えば、それは必ず実現するのです。
その真理を、多くの人は信じてはいないようです。
そのために、成功者を見て、「そんなに簡単にできるのなら。」とチョロっと真似をしては失敗している。
持続した強い願望が必要なのですから、3日程度考えたくらいでは当然うまくいきません。
では1年ならどうか。
1年でも話にならないかもしれません。
1年かけて実現する人もいれば、しない人もいるでしょう。
それは時間の問題ではなく、過去の経験や知識からくる思いの強さの問題だろうと思います。
1+1=2というように明確な定義がないものですから、「持続した願望は実現する」と言っても、なかなか信じてもらえません。
しかし、成功を収めた人なら、このことに鋭く気づくはずです。
逆説的に言えば、成功できないのは、このことを信じようとしないからなのです。
信じられないから、強い願望を抱くこともせず、目標も実現しないのです。
私は、たとえどんなに苦しい状況にあっても、「自分の人生や会社の将来を絶対に悲観的に見てはならない」とよく言います。
今は辛くて苦しいけれども、私の人生はきっとバラ色で、明るくひらけていくはずだ、ウチの会社はこれから発展するのだ、と信じて余計な心配はせず頑張るべきなのです。
健康の問題でもそうです。
病気を患って将来を悲観してばかりいたのでは、治るものも治りません。
くよくよと先のことを心配するのではなく、「自分はきっと治る。」と言い聞かせ、まずは明るい将来を信じるのです。
中村天風さんの言葉に、この「持続した願望は実現する」ということを次のように端的に表現されています。
「新しき計画の成就はただ不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に。」
皆さんも個人の売上目標や利益目標などを立てる際は、「自分の人生や会社をこういう風に立派にしたい。」と考えると思いますが、「その成就はただ不屈不撓の一心にあり。」
つまり、どんな困難が立ちはだかっていようとも、自分は一心不乱に努力をするのだという心構えが必要なのです。
その姿勢が、この「さらばひたむきにただ想え、気高く、強く、一筋に」という言葉に表現されています。
どんな苦難が待ち受けようともくじけない、岩をも通すような一念でやり遂げてみせる、そのように純粋に思い続けるということが成功の源なのです。
コメント
小泉社長
(2015/08/12 12:04)
第84回目《強く持続した願望は実現する》はいかがでしたか?
チョロっと成功した人の真似をしては失敗している、という人を見たことがあると思います。
採用担当をしていますと、先輩は年が明けてから就職が決まったので、自分もそうなると思って年末ごろから就職活動を始めたという学生を良く見かけます。
しかし、その人が見た先輩は3回生の頃から就職活動を必死にやって、4回生の年始に内定がもらえたのか、もしくは就職活動に勝るとも劣らぬほかの事をしていたので、就職活動を始めたところすぐに決まったのか、いずれかだと思うのです。
事実、クラブ活動にしろ、野外活動にしろ、頑張って取り組んでいた方と何もせず年末から就職活動を始めた方とではまったく雰囲気が違いますのですぐに分かります。
実際、K君のお話をよく聞いてみると、その先輩は内定を1社もらっていたそうなのですが就職活動を継続していて、1月に内定をもらった会社へ就職したというのです。
また、就職後は仕事とプライベートを充実させようと軽く頑張ってはみるものの、仕事というのはお客様からの要望と会社からの要望に答えなければならないのでそんなに甘いものではないのですが、ちょっと高い要求をされると無理と思ってしまい、できると信じられないから、強い願望を抱くこともせず、目標も実現しないのです。
もし、お客様や会社から要求されていることが不可能だと思う場合、目標の設定をするコツがありますのでご紹介しておきます。
お客様から要求されていることと、会社から要求されていること、現在の自分の状況を数値に置き換えてください。
数値に置き換えられたら15%ずつ数字を積み上げていってください。
その積み上げた段階が何段階あるのか確認をしてください。
ここまでできたらあとは「自分はこれから発展するのだ。」と信じて余計な心配はせず、ひとつずつ目標をクリアしてがんばるだけだと思うのです。
たとえば、私はよくキーボードの入力が遅い方を見ると「1分間に100文字くらいは打てるように練習してね。」と言います。
しかし、1分間に50文字程度しか打てない方にとってはたいへん高い要求を言われているように感じます。
確かに1分間に50文字しか打てない方が、100文字今すぐ打てといわれても無理です。
そこで、先ほどお伝えしたように50文字の15%UPで57.5文字をまずは第1目標に設定をします。
続いて、57.5文字の15%UPの66.1文字が第2目標になります。
第3目標が76文字、第4目標が87.4文字、第5目標が100文字で会社から要求された目標になります。
1分間に50文字の方でも57.5文字でしたら可能だと感じると思うのです。
ここまで計算ができたらあとは「自分はこれから発展するのだ。」と信じて余計な心配はせず、ひとつずつ目標をクリアして頑張るだけです。