松下商学院の成果からみえる街の○○屋事情
Panasonicさんと大手メーカーさんとの一番の違いは、大手メーカーさんの国内家電の売上の90%くらいは量販店さんのルートだそうです。
そうすると、地域店さんは1割くらいだと思います。
Panasonicグループさんはほぼ5分5分だそうです。
つまり、街の電器屋さんが国内で約半分を頑張っているのです。
ご承知の通り、家電業界が大きく発展するに従い量販店さんが急激に伸びました。
その間、地域店さんがどんどん減少していったのは事実です。
業界全体では8対2くらいになっていると思います。
ところが、昨今これに異変が生じ始めています。
地域店さんが非常に伸びているのです。
その理由は、高齢化社会です。
65歳以上の人が日本の人口の2割を超えました。
この方々にとって、街の電器屋さんがなくなることがどれほど大変か。
既に起こっている地域があります。
量販店さんは「対経済効果」なので、その地域で儲からなくなればすぐに撤退します。
しかしその前に、地域のお店がなくなってしまっているため遠くの街まで買いに行かなくてはならない高齢者が増えるという事態が起こっています。
私は、逆に地域店が必要になる時代が来たと思います。
そういう意味では、松下幸之助氏は非常に長期的な物の見方をされていたと思います。
弊社ももう一度原価を見直し、サービスを展開していく時が来ているように思います。
松下商学院ができた昭和45年頃は、入塾生が200名を超えていましたが、一時その10分の1の20数名にまで入塾生が落ちました。
2006年春の入塾者は35名と、反転し始めたのです。
日本にとって、ようやく街の電気屋さんをはじめとする地元密着の○○屋さんが必要な時期が来たんだと思います。
私は「力なき正義は無力であり、正義なき力は暴力である。」と教えられてきました。
それがどれほど正しい事であっても、力を持っていなかったら何も影響力を持てません。
しかし、どれだけ力があっても、正義感や倫理観がなければ暴力行為になります。
これは仕事においても同じことだと思います。
日本ではこれから、量の範囲は限られると思いますが、地域密着の○○屋さんが社会的正義として必要になってくると思います。
ところが、街の○○屋さんも高齢化しています。
従って、本当にお客様の事を考える従業員さんを人材育成しなければ街の人が困るようになるのです。
そういう意味で、弊社のような存在は必要であると使命感を感じています。
昨今は商品がデジタル化し、ネットワーク化して使い勝手が非常に難しくなってきました。
そういう時代なので、逆にかゆいところに手の届くような一番館は今後ますます需要があるのではないかと考えています。
しかも、行動力やバイタリティーに溢れた若い従業員さんが必要な時代が来たのではないかと思います。
2012年家電のコジマはビックカメラに買収され、ミドリ電化はエディオンに買収され、量販店の統廃合が目に付きます。
逆に町の電気屋さんは2桁成長で伸びているところが6割あります。
今、量販店さんの方は、既存店では前年割れではないかと思います。
ごく一部の量販店さんは元気ですが、トータル的には統廃合が進んでいて既存店の伸びはむしろ減少に転じているのではないかと思います。
そこで、これまで学んできた弊社の理念・コンプライアンス・行動指針を元に、地域社会のためになる新商品(サービス)展開をしていきたいと考えています。
久しぶりですが、本日は下記のワークに取り組んでください。
【新商品(サービス)開発を実践してみよう】
① 何のためにするのか考えよう!
② できるだけ具体的な目標を立てよう!
③ ①と②が本当に実心→実学→実践できるか確認をしよう!
④ 誰にも負けない努力で実心→実学→実践しよう!
⑤ 売り上げを最大に、経費を最小に実践しよう!
⑥ 値決めをしよう!
⑦ 燃えるような闘魂でお客様へご案内しよう!
⑧ 常に創造的な仕事をしよう!
⑨ 思いやりの心で誠実に仕事をしよう!
⑩ 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて、素直なこころで仕事をしよう!
コメント
川邉さん
(2016/02/28 19:32)
この項目を読みながら、以前見せていただいたテレビ番組(カンブリア宮殿?ちょっと良く憶えていないですが)の、町の電気屋さんのことを思い出した。
件の電気屋さんは、他の量販店に比べて価格はずっと高いものの、地域住民の生活に密着し、電気屋としての仕事には全く関係ないような日常の些細な困りごとのお手伝いをするなどして、多くの人の支持を得ていた。
あのような、「かゆいところに手が届く」「かゆくなるまえにかいてあげる」という在り方は、なんとなく「すごくいいなあ」と感じる。
お客さんに喜んでもらって、かつ一番館が今後少しずつでも成長し続ける企業となるために、自分にできることを探したい。
鈴木さん
(2019/09/30 13:55)
一番館も地域密着型の運営ができると良いなと思いました。
10項目の内まず初めの「何のためにするのか考えよう」、何をするにもこれが大事だと思います。
私も「目的」を忘れずにお客様と接していきたいと思います。