冷害にも負けなかった小林さん / 不況が来た時の5つの対策
1993年(平成5年)に日本は大変な冷害に襲われて米が取れませんでした。
結果的にタイから緊急輸入したタイ米を食べた記憶があります。
青森県の六戸町という場所に小林さんという農家の方がおられます。
この冷害の年は周りの田んぼは全く稲が実っていないのに、小林さんの田んぼだけが例年通り豊作だったのです。
調査した結果分かった事が、一般的には農家は春に深さ10センチくらい土地を耕して苗を植えます。
そして肥料をやって育てます。
やがて芽を出し、花を咲かせて稲穂が出るのですが、冷害が襲った年は地下10センチのところまで低温が影響し、根が養分を吸収できず、稲は実りませんでした。
これが冷害です。
小林さんのところはなぜ豊作だったかと言うと、毎年深さ30センチほど耕してから苗を植えるのです。
そして一番の違いは、肥料をやらないことです。
苗は肥料をもらえないので自分の力で根を深く生やします。
そして、土の中の養分を吸って伸びていきます。
冷害が夏にやってきましたが、寒さは根が伸びた30センチまでは及びません。
地球には地熱があるからです。
それが小林さんのところの稲が実った理由です。
冷害は自然現象なので、みんな同じです。
要は、「だからうちもお米が取れなかった」ということではなく、それでも克服する人がいる。
それが人間の知恵なのです。
弊社は2008年のリーマンショック、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震を経験しました。
そのような状況の中で倒産していく会社、逆に再生していく会社がありました。
2008年のリーマンショックではこんな時代だからしょうがないという従業員を多く抱えている会社はリストラをしました。
リストラでもどうしようもできなかった会社は倒産していきました。
いかに前向きにとらえることのできる従業員さんをたくさん育てているか、利他のこころで苦しい時にも乗り越えることができる従業員をいかに育てているか、会社に大不況が来ても耐えしのげるだけの内部留保を確保しているか、大切なことをたくさん経験しました。
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、設備が流されてしまったので残念ながら倒産してしまった会社、設備投資の借入金のために走り回っている社長、内部留保があるので次の新しい工場の建設に着手している社長、いろんな方を見ました。
そして、ここでも克服している人がいます。
何をするにも「人間の知恵」が必ずあるということです。
そこで、この《冷害にも負けなかった小林さん》の学びから、弊社では下記の《不況が来た時の5つの対策》の共有と閑散期(毎年2月と8月)に実践をお願いします。
【不況が来た時の5つの対策】
① 全員で営業をする
② 新商品(サービス・製品)開発に全力を尽くす
③ 原価を徹底的に引き下げる
④ 高い生産性を維持する
⑤ 良好な人間関係を築く
この《不況が来た時の5つの対策》は非常に大切ですので、必ず常日頃から実践できるようにお願いします。
2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震では、たくさんの方が亡くなられましたので黙祷。
コメント
小泉社長
(2021/01/26 14:27)
2020(令和2)年3月、コロナ禍で緊急事態宣言が発令され、スタッフの50代男性はこんな時に営業をしても仕方がないということで雇用調整助成金を取られてお休みするという選択をされ、別の40代男性も同様に営業なんてという感じでお休みをされることになりました。
また、30代男性はコロナでテレワークが本格化する中で、今まで構築してきましたオフィスPBXが花を咲かすチャンスだということで、ちょっと踏ん張ってお客様のところへ行っていただいたりしていたのですが、訪問してはその後2~3日休むを繰り返し、そのうち病院に通うようになり、入院され休職、数ヶ月後に自閉スペクトラム症という診断結果が出まして、障害者手帳3級を貰おうかというようなことになりました。
さらに、オフィス事業部の50代男性は自粛で今まで以上にお酒が過ぎ、2020年10月22日にお亡くなりになりと、いろいろと苦い経験があった一方、今まで営業なんてと言っていた30代女性が、壁の掲示販売は密になるという事にいち早く気づき、ネット掲示販売システムの営業を50代男性の代わりに担当してくださり、何件かお客さんが増え、20代女性はテレワーク業務でホームページ構築というところで急成長されました。
これらのことを踏まえると、意外と男性より女性の方が業務転換しやすいのかなということと、行動指針を一通り一読して共有を終えて1年以内のスタッフが比較的危機感を感じとり行動に移されたように思いました。
他社を見渡しますと、みんなの写真屋さんが前年度50万枚クラスだったのが一気に2倍以上の120万枚の注文をネット掲示販売で受けるようになり、また、弊社お取引先のダイコロ様については今まで90万枚が最高だったものが120万枚のご注文が入り30%増というような結果となりました。
弊社としましても、一部30代女性が動いてくれたおかげで掲示販売システムが少し稼働し売り上げの方は微増しております。
弊社に行動指針の共有の時間がなかったとしたら、おそらく営業活動は一切行われなかったであろうと思います。
そうすると、壁掲示販売からネット掲示販売にほぼ100%切り替わる中で完全に取り残される結果となったことが予想でき、それを考えるとゾッとする思いと売上が下降していく会社によく見られる「あの頃は良かった」という会話になりかねなかったなと思います。
コロナ禍の1年を終えて、売り上げは前年20%減の1.16億円、四捨五入いたしまして1.2億円となりましたが、2020年度会社としては黒字で決算を迎えられることができ、今までの行動指針を通じて不景気が来た時の対応策についての打ち合わせは上手いこといったという面も見られましたので、このまま行動指針の共有は続けたいと思います。
弊社の成長目標の15%成長から計算して、5年後2億円を必達目標に体制の構築をし直したいと考えております。
その為にも行動指針は毎日毎日繰り返して間を空けることなく読み進めることが大切だと思います。
これは、スタッフ全員と共有したいと思います。