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第178回目

知識と経験があってはじめて「できる」

ものづくりの原点は製造現場にあります。
営業の原点はお客様との接点にあります。

何か問題が発生した時、まず何よりもその現場に立ち戻ることが必要です。
現場を離れて机上でいくら理論や理屈をこねまわしてみても、決して問題解決にはなりません。

よく「現場は宝の山である」と言われますが、現場には問題を解くためのカギとなる生の情報が隠されています。

絶えず現場に足を運ぶことによって、問題解決の糸口はもとより、生産性や品質の向上、新規受注などにつながる思わぬヒントを見つけ出すことができるのです。
これは、製造や営業にかぎらず、全ての部門にあてはまることです。

世間の会社では、大卒の優秀な人材を積極的に採用しておられると思います。
彼らは大学でいろいろな勉強をして、高度な知識を身につけています。

ですから、特に中小企業の場合は、「若くて優秀な社員が欲しい」と、そのような人材をまず採用しようとするわけです。
あるいは中途入社でも、優秀な技術者が入ってくれるとなるとたいへん嬉しくて、その人の意見に従って仕事を進めていこうとします。
その人も、自分が今まで勉強してきたことを活かして、一生懸命に仕事に取り組んでくれます。

しかし、このような人間が得てして陥りやすいのは、やり方さえ知っていれば簡単にできる、ビジネスマナーと商品知識さえ知っていれば簡単に売れる、と錯覚してしまうことです。

実際にいざやってみると、なかなかうまくいきません。
それは、理論や机上では「できる」はずのものでも、実際にはそう簡単にはいかないからです。

写真の色合わせを例にとれば、「シアンとマゼンタとイエローを発色させることでキレイな写真ができる」ということは、本を読めば分かります。
しかし実際は、たとえば「写真が青っぽい」という場合、シアンを抜けばキレイになるのか、それともマゼンタとイエローを足せばキレイになるのか、さらにどこまで足すのか引くのかはっきりしません。
そのために、理論に従ってやってみても思い通りの写真はできないのです。

つまり、「知っている」からといって、「できる」とは限らない。
現場を知らないがために、できるはずのものさえ作れない、売れるはずのものが売れないわけです。

似たような意味で、「知識より体得を重視する」や「経験則を重視する」ということも私は言っておりますが、これらの項目は、私自身、弊社の経営を行いながら人材育成を通して痛感したことです。

勉強して身につけた知識と、現場で実際にやってみて得た経験、この2つをあわせもって初めて「できる」と言える。
そう実感したからこそ、私は、学校や研修で学んだ知識を弊社で実践をし、現場を知り、壁にぶちあたっても乗り越えるまでチャレンジすることがなによりも大事だと考えております。

コメント

宇都さん

(2019/11/19 13:31)

日々新しく知識が蓄積されているとは思うのですが、同じ作業でも時間が空くとやり方を忘れてしまったり、時間がかかってしまう事があります。
一旦頭に入れた知識をすぐにアウトプットできるよう、ノートにまとめています。
まだまだ経験が足りないですが、確実に体現していけるよう努力し続けたいと思います。


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