お客様からのお問合せお待ちしております
新規の営業のご相談はご容赦ください

第194回目

特例は一切設けない

こんなこともありました。

不況になった時、得意先から「不景気なので、いまある買掛金のうち、とりあえず今月は5万円お支払いします。来月もまた5万円お支払いしますので、何とかそれでお願いします。」ということを言われたのです。

その会社は、営業部・総務部・設計部・測量部があり、いろんな部門と取引がありました。
つまり、一番館に対する売掛金のトータルが、30万円という金額だったわけです。

それを聞いて、うちの営業も「今月は5万円、来月も5万円支払うということです。」と、その通りに処理しようとする。

私はその営業に言いました。
「ちょっと待て。その5万円というのは、どの商品に対する入金だ?」
すると、「いや、とりあえず5万円です。」と言う。

そこでまた私は、「うちのルールでは、この商品に対してこの入金、この請求書に対してこの入金というように、1対1で消し込んでいくようになっている。その5万円は、どうやって対応させるのか?通常なら、この商品の納品がうまくいっていないので支払いを止めるという連絡をもらうが、先方もどの発注分を支払うつもりなのだろう。順調にご入金をいただければ問題はありませんが、万が一お支払いが滞った時にどの商品の分なのか分からず支払いのお願いをする時に困ることになる。先方とこれは何に対する支払いなのか確認して来てください。1対1の対応ができず大変因っているので、そのような支払いは困ると言いなさい。」

先方はこの言葉を聞いて憤慨されたようでしたが、何とか頭を下げて納得してもらいました。

不況ですから、我々にしてもお金は早くもらいたい。
「5万円でもいいからとりあえずもらっておこう」と考えるのが普通かもしれません。

ですが、それでは1対1の原則が崩れてしまいます。
破たん寸前でほぼ確定している会社は別として、われわれはそのような特例は一切設けずに今日まで原則を貫いています。

コメント


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です