信念は人に最大の勇気を与える / 信念を貫く
仕事をしていく過程には、さまざまな障害がありますが、これをどう乗り越えていくかによって結果は大きく違ってきます。
何か新しいことをしようとすると、反対意見やいろいろな障害が出てくるものです。
そのようなことがあると、すぐに諦めてしまう人がいますが、素晴らしい仕事をした人は、すべてこれらの壁を、高い理想に裏打ちされた信念でもってつき崩していった人たちです。
そうした人たちは、これらの障害を試練として真正面から受け止め、自らの信念を高く掲げて進んでいったのです。
信念を貫くには大変な勇気が必要ですが、これがなければ革新的で創造的な仕事はできません。
文化人と称する人たちが、我々事業を経営(運営)している者について、「所詮は利益を追求している卑しい連中ではないか。」と言わんばかりに、軽蔑を込めた発言をすることがあります。
事実、経営者が守銭奴の如く、ただ単にお金を儲けたいがために事業をしているとするなら、これはいかがなものかと私も思います。
たとえば、金儲けをしたい、もっと贅沢をしたい、というように、経営者が個人の都合だけで事業をやっているとしましょう。
すると、ちょっと問題に突き当たれば、「これを乗り越えればもっと利益が出るかもしれないが、自分が受けるダメージも大きいはずだ。それくらいなら、利益は少し減るけれども、この問題を避けて通る方がずっと賢明だ。」と考えて、後者を選んでしまうでしょう。
それは、事業経営における判断基準を、自分にとって都合がいいことかどうかという損得勘定に置いているからです。
このような判断では、相手に不利益を与えたり、時には自ら非合法なことにも手を染めかねません。(2005年の村上ファンド事件など)
これでは、文化人から軽蔑の眼で見られるのも仕方のないことです。
ところが、ある信念に基づいて企業経営をやっている人はそうではありません。
私は、皆さんに行動指針や経営理念が必要だと思いスタッフ全員にお話をしていますが、たとえば一番館の行動指針や経営理念に基づいて、「人間として正しいことを貫き、その結果、事業を繁栄させ、従業員さんが幸せになり、同時に、社会にも貢献する。」という理念を持ち、その理念が信念にまで高まっているなら、易きに流れるということはないはずです。
人間とは面白いもので、どんな困難に遭遇しようとも、信念さえあれば、自分を励まし、くじけずにやっていくことができます。
大事なことは、「その信念があるか」ということなのです。
コメント
小泉社長
(2015/08/22 12:33)
第92回目《信念は人に最大の勇気を与える / 信念を貫く》はいかがでしたか?
2014年5月にイスラム教徒の過激派の信者がキリスト教徒の女子生徒120人程を拉致したとニュースがありました。
拉致した指導者がテレビに出ていたのですが、人々を幸せにする信念であれば賞賛してもらえると思うのですが、何も困っていないキリスト教徒の女子生徒を「神はひとりしかいない」という信念からむりやりイスラム教徒にしようとしたとても共感できないニュースでした。
このニュースを知り、私の信念は間違えた方向に向かっていないだろうか?考える機会をいただきました。
前回の第91回目《経営に余裕があるからこそ、粘ることができる》では、かなり具体的に生計のたて方についてお話をしました。
これは、労働組合が強い会社やお給料で社員の流出を阻止している会社では、3(正社員):3(人材労働者):3(パート・アルバイト):1(役員や幹部)の比率で計画採用をするのですが、2008年のリーマンショックでは正社員の雇用と所得は守り、人材派遣会社の人材は大量解雇し、パート・アルバイトも大量解雇したため、派遣労働者の人材難民が大量発生し社会問題となりました。
そのようなニュースを見て問題を感じた私は、人として一番正しい不景気の乗り越える方法は何なんだろうと真剣に考えました。
その結果、弊社のような零細企業が世界恐慌並みの不景気を乗り越えるために、前回の第91回目《経営に余裕があるからこそ、粘ることができる》で私生活に踏み込んだ具体的な生計のたて方についてお話をする経緯に至っているわけです。